コレステロール

コレステロールの嘘「最近はLH比が重要と言われています」というプロパガンダ

2015年8月22日

 最近、LDLコレステロールとHDLコレステロールの比であるLH比というのを聞いたことがありませんか?「悪玉コレステロールが低くてもだめだ!LH比が大事だ!」という主張をよく聞きます。LH比っていったなんでしょうか?

この記事ではLH比がどうしてこの世にでてきたのか、そしてLH比は気にしなくていいことを説明します。LH比が高いと言われた人は必見です。

コレステロールの嘘「最近はLH比が重要と言われています」というプロパガンダ

急性心筋梗塞になった患者を調べてみると悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が十分低いのに発症した人がいることがわかりました。

そりゃ当たり前です。そもそもLDLコレステロールが心筋梗塞の原因という考えが間違っていたから、そうなります。

しかし今まで散々「悪玉コレステロールを下げろ!」と言い続けていた人や製薬会社は立場がありませんよね。

そこでLDLが低くてもLDLコレステロールとHDLコレステロールの比が高ければ(相対的にLDLが高ければ)危険であるというプロパガンダを始めたのです。

以下の論文をみてみましょう。

実際、佐久間らは、急性心筋梗塞症(AMI)患者の54.8%がLDL-C 120mg/dl未満で、健常群よりもLDL-Cが低いにもかかわらずAMI発症に至っていることを報告しており、横井も我が国のガイドラインのLDL-C管理目標値を達成しているにもかかわらず急性冠症候群(ACS)を発症する患者が存在することから、LDL-Cだけを脂質管理の指標とするとACS発症リスクを見逃す可能性があると指摘している。

(動脈硬化性疾患発症予防における LDL/HDLコレステロール比の臨床的意義と管理目標値の検討  2010 桝田  出 より)

引用論文は以下です

佐久間一郎,岸本憲i,浅島弘志他: LDLコレステロールが宿病の急性心筋梗塞症例が有する脂 質の特徴 :一般住民健診受診者を対照群とした検 討.人間ドック24:129-136,2009. 

横井宏佳: 急性冠症候群(ACS)を未然に防ぐた めの脂質管理一量から質への転換; LDL-C/HDL C比が意味するもの一.Pharma Medica 26:173 177, 2008.

だから、今度はLH比が大事じゃないかという発想が生まれたみたいです。

LH比を薬で下げても意味はありません

このLH比に関してもLDLコレステロールと同じでLH比を下げたら心血管疾患の発症や死亡率を下げるというエビデンスはいまのところありません

LH比を下げたら予防できるのではないか?という淡い期待だけです。

これも単にコレステロール低下薬(スタチン)を処方するためのプロパガンダに過ぎません。

これが看過できないのは、LDLコレステロール値が低くてもLH比が高ければスタチンを処方する理由になっていることです。

上のグラフは桝田らの報告から引用したものです。

① LDLコレステロール値140mg/dl以上でLH比が2.5未満
② LDLコレステロール値140mg/dl以上でLH比が2.5以上
③ LDLコレステロール値140mg/dl未満でLH比が2.5未満
④ LDLコレステロール値140mg/dl以上でLH比が2.5以上

①と②はLDL高値のためスタチンの適応となりますが、LH比を導入することによって
④の人々、すなわちLDLは高くないけどLH比が高い人々に対してもスタチンを投与するという理由づけができるのです。

(動脈硬化性疾患発症予防における LDL/HDLコレステロール比の臨床的意義と管理目標値の検討  2010 桝田  出) 

LH比というのはコレステロール低下薬(スタチン)を飲ませるためのプロパガンダ

医者からLH比を理由にコレステロール低下薬を出されそうになったら注意しましょう。飲んでも予防にはなりません。

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