ひさしぶりのコペルニクス的転回のような本に出会いました!
糖尿病はなにが問題かというと、いろいろな合併症を引き起こすことです。
糖尿病性網膜症から失明したり、下肢の血流障害から下肢切断に至ったり・・・
ところが、この本では高血糖自体が合併症を引き起こすんではない!
インスリンが合併症の原因である!と主張しています。
インスリン分泌を促す飲み薬を飲んだり、インシュリンを皮下注したりして
糖尿病の治療を厳密に頑張るひとほど、なぜか合併症に突き進んでいくという
著者の臨床医としての治療体験から、この仮説を生み出されてます。
あと、糖新生についても見解も興味深いですね。
すなわち糖新生はあくまでも代謝のプロセスであり、ブドウ糖は余剰アミノ酸から脂質をつくるための経過産物なのです。
ブドウ糖がつくられるのは、エネルギー源として利用するためではなく、余剰アミノ酸を貯蔵できる形である脂質に変えることが主な目的ではないか。そう考えると、血糖値が一定の範囲に収まるようにできている事実とも矛盾しません。
なるほど!だから蛋白質をとりすぎると太るのか・・・