人類史 書評

【書評】ヒト ー異端のサルの一億年:島 泰三著

2017年7月9日

良書
以前「親指はなぜ太いのか?」を読んで感銘した島泰三氏の著作

ホモ・サピエンスの起源は約20万年前
なぜ毛がないのか?
また、骨がスカスカである。
ホモサピエンスはホモエレクトゥスから突然変異で毛がなくなったが、ニッチを探して水辺で魚介類をとることで生き延びたのではないか。骨がスカスカなのは水に潜ったりするのに便利である。
ホモエレクトゥスもネアンデルタール人も魚は食べない
必須脂肪酸や鉄やヨードは魚や貝からしかとるしかない

穀物はもともと類人猿の食物リストにはない。稲か植物の種子である穀物は、小鳥やネズミの主食で、オナガザル化のヒヒ類とマカク類はこれを好んで食べるが、類人猿は利用してこなかった。野生の小麦の種子は熟すと落ちるので、大形の類人猿には利用できないが、熟しても種子の落ちない小麦の品種を約一万年前に発見したホモサピエンスが、それを選択して栽培するようになって初めて食物リストに加えられた。
しかし、小麦や穀物には問題がある。穀物は脳で直接使える脂肪を含んでいない。小麦の蛋白質の一種グルテンは未消化の残存物が消化管を損ない、正常な脳機能を阻害することがある。食物に対する不耐性を調べるELISAテスト(酵素リンク免疫吸着分析評価)では、グルテン不耐性の現代人は珍しいことではない。

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Gellinger / Pixabay

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