【ビタミン】ビタミンB3(ナイアシン)は超重要

2020年8月28日

みなさんビタミンB3 別名ナイアシンってあまり聞かないですよね?でもこのナイアシンというのは非常に大事な働きをするビタミンです。特にナイアシン不足は精神疾患と関連していると言われています。

この記事ではナイアシンについて簡単に説明します。

1. ビタミンB3 (ナイアシン)とは

ナイアシン (Niacin) は、ニコチン酸とニコチン酸アミド(ナイアシ ンアミド)の総称です。ナイアシンは細胞代謝に非常に大切な役割を担っています。NADやNADPというのを習ったことがあるでしょうか?

ナイアシン(ニコチン酸,ニコチン酸アミド)誘導体にはニコ チンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)およびニコチンアミドア デニンジヌクレオチドリン酸(NADP)が含まれ,これらは酸化還元 反応における補酵素である。これらは細胞代謝に不可欠である

MSDマニュアルより

 ナイアシンは水素伝達系補酵素であるNAD、NADPの材料となる。 クエン酸回路が回るにはナイアシン由来であるNADが各反応で重要な役 割を果たしている。
 糖質や脂質から引き剥がした水素をいったん「お預かり」して、う まくATPの合成に活用できるように働く化合物があるのである。そう いった化合物を、電子伝達体と呼ぶ。
その電子伝達体の代表例が、NAD(ニコチン酸アミドジヌクレオ チド)である。酸化還元反応において、1分子あたり2個の水素原子を 預かる

「代謝」がわかれば身体がわかる(光文社新書)より

クエン酸回路

クエン酸回路は中学校の理科や高校の生物で習ったことがあると思います。覚えていますか?(笑)

「代謝」がわかれば身体がわかる(光文社新書)より

そのクエン酸回路を回す電子伝達系にNADとかNADPなど というのがあるが

これがニコチン酸アミドすなわちナイアシンから作られるのである。

それでは代謝の根管となる解糖系・クエン酸回路で大事な働きをしているナイアシンが欠乏するとどういうことになるのか?

2. 欠乏症

2.1. ペラグラ

MSDマニュアルより

ナイアシンが欠乏することによって発症する病気で1735年にスペインで報告された。1900年代初頭にアメリカで致死率(疾患にかかっ た人の死亡率)が50%を超えたと発表された。

原因はナイアシンの欠乏であるがナイアシンは必須アミノ酸のトリプトファンから合成されるためトリプトファンの欠乏によっても発症する

トウモロコシ食ではナイアシンが欠乏する。

当初は細菌感染と思われていたがアメリカの医学者ジョゼフ・ゴールドバーガー (Joseph Goldberger)が1926年なんらかの栄養障害であると主張した。

その後1937年にコンラッド・エルヴェージェム (Conrad Elvehjem)によって「ナイアシン」と明らか にされた 以降、ナイアシンを補うようになって 死者は激減した。

2.2. ペラグラ(ナイアシン欠乏症) の症状 MSDマニュアルより

1. 独特な暗赤色の発疹が手、足、ふくらはぎ、首、顔に現れ、舌 と口が暗赤色に変色します。

2. 消化管の不調、疲労、不眠、無関心、後に錯乱と記憶障害がみ られます。

3. 診断は、食事歴、症状、ときに尿検査の結果に基づいて下され ます。

4. ナイアシン欠乏症は、高用量のニコチン酸アミドまたはニコチ ン酸を経口投与することで改善できます。

MSDマニュアル 

通常はトウモロコシ(インディアンコーン)を主食とする地域 に起こる。トウモロコシに含まれる結合型 ナイアシンは,トルティー ヤを作る場合のように,あらかじめアルカリ処理しなければ消化管で 吸収されない。トウモロコシのタンパク質はトリプトファンも乏しい。

3. ナイアシンと精神疾患

藤川先生のまとめより

3.1.1. 『栄養素についてのまとめ、1.ナイアシン』 https://ameblo.jp/kotetsutokumi/entry-12393614584.html

統合失調症

ほぼ60ー70%の統合失調症患者にナイアシンは効果を示す。

統合失調症は、潜在性ペラグラ、B3(ナイアシン)依存症。

ナイアシン投与により、抗精神病薬の必要量を減らすことがで きる。

発病後5年以内なら顕著な効果がある。

高脂血症

ナイアシンは、他のどんな高脂血症治療薬より、安全かつ有効な高脂血症治療薬である。 (ナイアシンアミドにはその作用はない)。

ナイアシン投与により血中コレステロール値は、高い人は下が り、低い人は上がり、180に収斂する。

ナイアシンは、中性脂肪を下げ、LDL-コレステロールを下げ、 HDL-コレステロールを上げる。

ナイアシン2g投与にて、中性脂肪とLDL-コレステロールは 50%低下し、HDL-コレステロールは35%増加する。

その他

アルコール症にはB1とナイアシンが有効。

うつ病患者の中にはナイアシンが著効する人がいる。

抗加齢にはナイアシンが最も効果がある。

SLEにもナイアシンは効果がある。

4. 商品紹介

4.1. ナイアシンとナイアシンアミドの違い

ナイアシンは速効性、ナイアシンアミドは数ヶ月しないと効果がありません。

しかしナイアシンは100mgでもフラッシュを来します(顔が真っ赤になる、痒くなる)しばらく続けると徐々に軽減してきます 。

最初はナイアシンは100mgから開始して少しずつ体を慣らしていくのがいいようです。

わがはしばらくつづけたが面倒くさかったのでナイアシンアミドの高用量に変えてしまいました。

最近ナイアシンアミドはなくなっていて、ナイアシンかナイアシンのフラッシュフリーの2択になっています。

ナイアシンのフラッシュフリーまったくフラッシュがきません。おすすめです。

 

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