最近では若い女性に対してコレステロール低下薬であるスタチン系薬剤が投薬されていることがあります。某質問サイトでも妊娠していることに気付かずにスタチンを飲んでしまっていたと不安を抱えている方がいます。ここでは妊娠とコレステロール低下薬の是非について解説します。
結論
スタチンには催奇形性があります。妊娠の可能性がある女性は絶対に飲むべきではありません。
添付文書にはなんと書かれているのか?
リピトール(アトルバスタチン)の添付文書には「妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦は禁忌」と明記されています。
「禁忌」とは投与してはならないとの意味です。
その理由としては以下です。
妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で出生児数の減少及び生存、発育に対する影響が認められ、胎児にも生存率低下と発育抑制が認められている。また、ラットに他のHMG-CoA還元酵素阻害剤を大量投与した場合に胎児の骨格奇形が報告されている。更に、ヒトでは、他のHMG-CoA還元酵素阻害剤で、妊娠3カ月までの間に服用したとき、胎児に先天性奇形があらわれたとの報告がある。
授乳婦
授乳婦には投与しないこと。ラットで乳汁中への移行が報告されている。
スタチンの催奇形性
「コレステロール値が高い方がずっと長生きできる」浜崎智仁著には以下のように述べられています。
コレステロール値が高いほうがずっと長生きできる (講談社+α新書)
脳に対するスタチンの作用
若い女性にコレステロール低下薬を処方する意味はあるのか?
コレステロールはいろいろな原因で上下しますが、コレステロールが高いこと自体が危険だとかいうわけではありません。
唯一家族性高コレステロール血症の患者を見つけ出す事に意味がある検査です。
家族性でもなく、少々コレステロールが高めの若い女性にスタチン系薬剤という毒薬を処方するのは医師免許剥奪レベルの行為です。
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