以前から「蛋白質を取り過ぎると腎臓に負担がかかる!」とか、「腎機能が悪い人には蛋白質は投与できない」などの考え方が医療機関においては常識のように思われています。
はたしてこの考えは令和の時代でも修正されなくていいのでしょうか?
蛋白質を取り過ぎて腎機能が悪くなるのであれば、石器時代のホモ・サピエンスはとっくに絶滅していたのではないでしょうか?伝統的食生活を続けていた以前のエスキモーやイヌイットなどと呼ばれる人たちが腎機能が悪いなどと言う話しは聞きません。蛋白質を食べすぎてからだが悪いはずのモンゴル人が、なぜ世界を征服できたのでしょうか?疑問はつきません。
以下にWEBから集めた情報を備忘録として羅列します。
1.「栄養」について知らない「栄養士」が多すぎる
残念な栄養士が信じ続ける「7つの誤解」 江部 康二 : 高雄病院理事長
2017/09/06 9:00
https://toyokeizai.net/articles/-/186950
「タンパク質のとりすぎが腎臓に悪い」には根拠がない
- まず、厚生労働省は腎機能の正常な人について、タンパク質をとる量の上限を設けることをやめました。2015年度版の「日本人の食事摂取基準」(厚生労働省)では、タンパク質の過剰摂取による健康障害には十分な根拠はないとしたのです。
- 腎機能に障害のある人については、日本腎臓病学会はまだ「低たんぱく食を推奨する」としています。けれど、この推奨には科学的根拠があまりないことを学会自身が認めているのです。
- 2013年10月、アメリカ糖尿病学会(ADA)は栄養療法に関する声明のなかで、「糖尿病腎症に関しては、低たんぱく質食を推奨しない」と言い切っています。つまり、腎症であっても、タンパク質を控えることで効果はなかったと、アメリカ糖尿病学会は判断したということです。
2.厚生労働省のサイトより
過剰摂取の回避 >3─1.耐容上限量の設定
たんぱく質の耐容上限量は、たんぱく質の過剰摂取により生じる健康障害を根拠に設定されなければならない。しかし現時点では、たんぱく質の耐容上限量を設定し得る明確な根拠となる報告は十分には見当たらない。そこで、耐容上限量は設定しないこととした。
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000...Soumuka/0000042630.pdf
3.日本版敗血症診療ガイドライン
2016The Japanese Clinical Practice Guidelines for Management of Sepsis and Septic Shock 2016
http://www.jaam.jp/html/info/2017/pdf/J-SSCG2016_honpen.pdf
敗血症の患者にはタンパク質の投与は控えるべき???とかよく言われるので調べてみました。敗血症ガイドライン内を「蛋白質」「タンパク質」で検索すると・・・1字もヒットしません。記載なしです。経腸栄養の項目で血糖管理や総エネルギー投与量についての記載はありますが・・・
まとめ
- 腎機能が悪い人をふくめてタンパク質の摂取上限はありません。
- すなわち、タンパク質はいくら取っても大丈夫です。
- これはエスキモー/イヌイットの存在が証明してます。
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