農耕がはじまるのが今から1万年前だそうです。それ以前の人類はどんな生活をしていたのでしょうか?
先史時代の人類が何を食べていたのか?という疑問に対しては以下のような考察があります。
1.人類は肉食であり大型獣の狩猟をしていたというのが一般的
2.他の肉食獣の食べ残しをあさっていた(スカベンジャー)というのも。
3.肉食獣の食べ残した骨を砕いて中の骨髄を食べていたという説
4.骨髄をふくめて骨自体を食べていたという説(島泰三氏)
5.昆虫を食べていた(夏井睦氏)
ヒトとチンパンジーが共通祖先から別れたのは500万年前後と言われています。チンパンジーは基本的に果実食で、ヒトとチンパンジーの共通祖先も同様に果実食であったと考えられています(さらにもっと古く共通祖先から分かれたゴリラも果実食だから)。
4の「骨髄を含めて骨自体を食べていた」というのは
親指はなぜ太いのー直立二足歩行の起原に迫るー:島 泰三著 に詳しく解説されています。とてもおもしろい本です。とくに脳が大きくなるためには多量の脂肪摂取が必要であるため、それを骨髄から得ていたというのは納得できます。
5の「昆虫を食べていた」というのは
炭水化物が人類を滅ぼす【最終回答編】:夏井睦 著 に記載されてます。昆虫というのはエビとかカニと同じように意外と美味しいらしいです。さらに、人類は農耕が始まる前は豊富な食べ物に囲まれてのんびりした生活をしていて、いわゆる「常に飢餓との戦いだった」わけでななかったと述べています。飢餓に備えて食料を備蓄するようになったのは農耕がはじまってからだそうです。
さらに・・・
ヒトの500万年史は3つに分けることができるそうです。
- 500万年〜5万年前の採取中心の生活(昆虫など)
- 5万年前〜1万年前の狩猟中心の生活
- 1万年前以降の農耕中心の生活
5万年前に脳が「努力しない脳」から「努力する脳」に変化したためにこういった食生活の変化が起こったと述べています。ホモサピエンスの脳は5万年前頃にそれまでと大きく変わって創造的な脳に変化したことは、他の著者も指摘しています。
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ちなみにウィキペディアにはこのような記述があります。
https://www.wikiwand.com/ja/%E8%85%90%E8%82%89%E9%A3%9F
古人類は屍肉食いであったか
米国はユタ大学のデニス・ブランブル(Dennis Bramble)とハーバード大学のダニエル・リーバーマン(Daniel Lieberman)は2004年、初期人類は、動物遺体から屍肉を集め、石を使って骨を割り、栄養価の高い骨髄を得ることを生息手段とする、一種の腐肉食動物であったとの仮説を提唱した[1]。人類は競合者に先駆けて動物遺体を手に入れるため、発汗による高い体温調整能力を始めとし、弾性のあるアキレス腱や頑丈な脚関節といった「速いピッチでの長距離移動の能力」を進化させ、広い地域を精力的に探し回る者として特化したとするものである。このような適応の傾向と栄養価の高い食物が大きな脳の発達を可能にしたのではないかと説いた。また別のアプローチから、やはり人類の祖先は骨髄を食べていたことを示唆する2003年発行の文献もある。[2]