スタチンの作用はHMG-C-A還元酵素を阻害することによる血中コレステロール低下です。その後コレステロールを低下しても心筋梗塞や脳血管障害の発症リスクを低下させないことがわかってきました。
製薬会社の次の一手は、スタチンには副次的効果がある!というマーケティングです。
はたしてスタチンの副次的効果とはいったいどういったものでしょうか?そしてそれは信用に足るものなのでしょうか?
この記事ではスタチンの副次的効果について解説します。
スタチンの副次的効果とは?
スタチンの副次的効果の報告例はいくつもあるようですが以下に主なものを列挙します。
- スタチンは勃起障害に有用
- スタチンは外科領域の術後合併症を減らす
- スタチンは脳血管障害の予防になる
- スタチンは認知症に効果がある!!
- スタチンは癌の予防になる!!
- 肝障害に対するスタチンの保護作用
私は外科医ですが、地方会で「スタチンを内服していた患者は内服していなかった患者と比較して術後合併症が少なかった」という発表を聞いて唖然としました。20例ぐらいの症例研究でした。スタチンがどういった作用で術後合併症(しかも色々な合併症)を減らすのかの考察はもちろんありません。結論はスタチンを手術前に飲ませるのもいいのでは?という発表でした。
コレステロール嘘とプロパガンダの著者であるミッシェル・ド・ロルジュリル氏は次のように述べています。


