コレステロール

コレステロール LH比が重要でない理由

2020年9月22日

以前から悪玉コレステロール、善玉コレステロールというキーワードが良く聞かれましたが、最近では「LH比」というのをよく耳にしませんか?コレステロールが低くてもLH比が高いと危険だ!という意見をよく聞きます。一体LH比ってなんでしょうか?ここではLH比についてわかりやすく説明します。

コレステロール LH比が重要でない理由

悪玉コレステロール(LDL)・善玉コレステロール(HDL)とは?

一般的にLDLコレステロールは悪玉でHDLコレステロールは善玉と呼ばれています。LDLというのはlow density lipoproteinの略で「低密度リポ蛋白質」と日本語では呼ばれる。LDL自体はコレステロールを運搬する役割をもつ「トラック」でしかない。実体はタンパク質です。内部にコレステロールを乗せているだけ。同様にHDLはhigh density lipoproteinで「高密度リポ蛋白質」です。
LDLにしろHDLにしろ内部に積んでいる「コレステロール」自体には差はなく同じものです。コレステロールに悪玉も善玉もありません。

LH比とは

LH比=LDLコレステロール値/HDLコレステロール値で表されます。1.5以下が好ましいと言われています。2.0以上で動脈硬化が疑われ、2.5以上は血栓ができている可能性ありとのことです。3.0以上はかなり危険な領域だそうです。
ちなみにわが(ブログ主)は残っている記録を見る限り常に3.0を切ったことがなく、糖質制限を始めてからは4を超えることもあります。なんと今年はLDL192、HDL41でLH比4.7と最高値を記録しました。しかし毎回脂質異常症を指摘される以外はすべて異常なしが続いています。もちろん内科は受診していません。

LH比の歴史

いつの頃からかLH比が注目されてきたのかはよくわかりません。外国の文献では1998年チェコの文献があります。本邦では1979年田中らが脳梗塞とLH比について報告している。Google Scholarで検索してみるとLH比の論文は2010年頃までのものがほとんどで、その後の報告は見当たりません。またそのほとんどが健康診断の結果を解析しているものです。

LH比 本邦文献紹介

Tanaka, T., Miyahara, T., Murai, A., Kameyama, M. (1979). Significance of HDL- and LDL-cholesterol in the pathogenesis of cerebral infarction Nosotchu 1(4), 329-332.
村尾ら 人間ドック受診者のLDL-コレステロール/HDL-コレステロール比とその背景因子についての検討 人間ドック (Ningen Dock) 25(1), 65-70.
LDL 値が低値でも L/H 比高値のものは L/H 比低値のものより動脈硬化の危険因子が高度である可能性がある.

LH比 日本以外での報告

Fernandez ML, Webb D. The LDL to HDL cholesterol ratio as a valuable tool to evaluate coronary heart disease risk. J Am Coll Nutr. 2008 Feb;27(1):1-5.
LH比が世に出てきたのは2008年のこのレビュー報告が最初のようです。LDL-C/HDL-C ratioが今後の標準的指標になるであろう事が記載されています。

LH比っていったい何なんだ?

以前にも本ブログで述べているとおり、LH比というのはLDLコレステロールを悪者にしていたのが、エビデンス的に怪しくなってきたため新たに作り出した指標であると考えます。「LDLが基準値であっても、HDLが低いと危険だ。スタチンを飲ませろ!」という製薬会社の思惑が透けてきます。
しかしながらこの新しい指標LH比も2009年頃に盛り上がっただけで、その後はじり貧です。
Google TrendsでLH比やLDL/HDL比などで調べてみると2009年の秋にトレンドになっていますが、その後はさっぱりです。

以前の投稿はこちら↓

LH比と酸化悪玉コレステロール??:主治医が見つかる診療所 

コレステロールの嘘「最近はLH比が重要と言われています」というプロパガンダ

いまだに検索するとLH比を重要視するサイトがヒットしますが、ほとんど更新されていないのが現状でしょう。

結論:LH比が重要などという主張はすでに時代遅れです

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