「内定後の健康診断で脂質異常症と診断されました。内定取消になる可能性はあるのでしょうか?」という質問がありました。
健康診断や人間ドックを受けると日本人の40%ぐらいは要経過観察や要精密検査と書かれてしまいます。若い人で保険に加入しようとしているときや、就職するときの健康診断のときに脂質異常症は問題になるのでしょうか?
医療保険加入時には注意が必要
告知書の質問内容に健康診断や人間ドックでの結果の質問がある場合があります。
健康診断でのDATAを提出するようにいわれる場合もあるようです。
脂質異常症の診断が出されていた場合に告知しない場合は告知義務違反で保険金が支払われない可能性があります。
ただし、告知義務違反の内容と死亡の原因に因果関係がない場合や、契約日から2年経過している場合は保険金や給付金は支払われます。
しかし心筋梗塞や脳梗塞の場合は因果関係ありと判断されそうですね。
あと、保険の見直しなどを勧められることがあります。このときには告知義務違反にならないよう告知書に記載すべきでしょう。
雇入時健康診断では?
「労働安全衛生法規則第43条」には「常時使用する労働者を雇い入れるときは、(中略)医師による健康診断を行わなければならない」とあります。
そのため内定後または採用後の健康診断は企業の義務であり、目的は労働者の健康管理です。
診断結果で内定や入社を取り消すことはできません。内定者は企業との雇用契約が成立しているという法的解釈です。
採用選考時健康診断
採用選考時の健康診断は義務ではありません。
企業としては業務に支障のある疾患がないかどうかを確認する必要があるためです。
ただ、無症状の脂質異常症が業務に支障があることはないので問題ないと思われます。
結論
- 就職時、内定後に脂質異常症と診断されても問題はない
- 医療保険に加入する際には告知書に健康診断や人間ドックの項目がある場合あり。記入しなかった場合は告知義務違反になる。
- 保険加入後に脂質異常症と診断されても問題なし
- 途中で保険を乗り換えるときは告知すべき